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「子どもに田舎を持たせてあげたい」という想いから実現したテレワーク移住【静岡移住のリアル vol.3】

TurnXでは「静岡移住のリアル」と題し、実際に静岡県内に移住された方の体験談、スケジュール、検討〜実際に移住するまでのお話しをインタビューしていきます!
第三弾となる今回は、静岡県御殿場市に移住された杉本さんご夫婦に、お話しをお聞きしました。奥様の仁美さんが御殿場出身、ご主人の晃さんが東京出身でいらっしゃいます!

■杉本仁美さん(34歳)/静岡県御殿場市出身
大学進学を機に上京、その後、都内で就職。サービス業、事務系の仕事を経験し、現在は介護業界の人事系の業務に従事。テレワークで月に数回都内に出社。

■杉本晃さん(36歳)/東京都新宿区出身
大学卒業後、都内で就職。ハウスメーカー(営業)、印刷会社(事務)を経て、現在は人材サービス会社にて求職者の転職支援の仕事に従事。テレワークで月に1回ほど都内に出社。

▼ご家族
・仁美さん、晃さん、3歳の娘さんの3人家族

▼移住情報
・2022年9月に移住
・東京都中野区から静岡県御殿場市へ

移住スケジュール

1. きっかけ編

―― ご夫婦でのインタビュー参加、ありがとうございます!御殿場は仁美さんの地元で、晃さんは東京出身、東京育ちということで、お二人それぞれの観点から静岡移住についてお聞きできるのを楽しみにしていました!

仁美さん:
もともと私は地元好きというよりは、むしろ高校を卒業したら早く静岡から出たいタイプだったんです。都会に憧れもありましたし。
ただ、里帰り出産をして親や友人が近くにいるありがたさを味わったら、東京に戻ってからも地元が恋しくなってしまって。東京で子育てをしていくイメージが持ちにくかったのと、ちょうど新型コロナウイルス感染症が流行って日中子どもと2人きりな閉塞感にまいってしまって、自然豊かなところで子育てしたい願望が芽生えていきました。

―― お子さんの誕生は価値観が大きく変わりますよね。ただ、ご主人が静岡出身でないとなると、移住の現実味としてはいかがでしたか?

仁美さん:
三連休などあれば頻繁に御殿場には家族で帰省していて、そのたびに「こっちに帰りたいな~」と主人には伝えていましたが、あくまで願望というか、ほとんど口癖のようになっていて。現実問題、果たして住む場所や仕事があるのかと考えると……。具体的にすぐにどうこうというより、老後でもいいかなという温度感でした。

―― 晃さんは、仁美さんの気持ちをどう受け止めてらっしゃったんですか?

晃さん:
そうですね、私も静岡の環境は気に入っていて、御殿場帰省も好き好んでしていたので、「静岡に帰りたいな」は妻だけでなく私も同じように感じていました。特に強制された感覚はないですね(笑)

―― そうなんですね!静岡出身でない方が静岡に愛着を持って下さるのは私も嬉しいです!ちなみに、静岡にはどんなイメージがありましたか?

晃さん:
イメージ・・・。最初は特に印象もなくて(笑)。誰もが言うようなアウトレットがあるとか。
ただ、妻と結婚して正月やゴールデンウィーク、お盆などに定期的に一緒に帰省するうちに、生活するのに不便はないな、逆に車も使えて東京よりも結構自由が利くんじゃないかなっていう印象になっていきました。なので、妻から移住話が出たときも前向きに捉えていて、御殿場での子育て、いいんじゃないかなと思っていました。あと、そう思えたのは妻のご両親と関係性も大きいですね。子どもの面倒もよく見てくれて、子育てに協力的でいてくれたので。

仁美さん:
私は叶わない願望のつもりで「帰りたい」と言っていたんですが、主人が結構真剣に悩んでくれたみたいで。会社の上司にも相談してくれて、トントンと話が進んじゃったんです。私の気持ちの方が最初は追いつきませんでした(笑) 主人が行動してくれたから、色んな準備が整ったなと思っています。

―― 子育てしやすそう、とイメージできたきっかけはありますか?

晃さん:
帰省の度に妻の実家で数日生活したことは大きいですね。買い物や子どもの遊び場、妻が小さいころに行っていた場所に子どもを連れてご両親と一緒に出掛けたり。生活や子育てを実際に経験して、移住したらこんな生活ができるんだろうなとイメージがつきましたね。

―― なるほど。観光ではなく、実際に生活したからイメージできたんですね。

晃さん:
そうですね、お正月やお盆は7泊とかずっといたので(笑)

―― えっ!7泊はすごい!
仁美さんの方で、晃さんが居心地よく過ごせるように意識していることなどありますか?

仁美さん:
ないかもしれない(笑)

晃さん:
自然体というか、お客様ではなくいち家族として受け入れてもらってコミュニケーションがとれるのはありがたいですね。

仁美さん:
たしかに、お客さんではなく家族として過ごせるといいなとは思って、私の父が庭仕事や何か作業をするときに「一緒に手伝ってきなよ」みたいにコミュニケーションする機会をつくってはいましたね。

―― 移住のために、というよりも「家族になれるように」というコミュニケーションがあったんですね。

2. 決断編

―― 移住に向けて、お仕事はどうされましたか?

晃さん:
私は人材サービス会社に勤務していて、営業職から、今は求職者に仕事を紹介する職種に異動をしました。当時の上司に移住のことを本気で考えていると相談したところ、かなり真剣に受け止めてくれて。初めは、静岡にも拠点があるから、同じ営業職で何年後かは分からないけど空きが出たら手を挙げたらどうかという話をしていたんです。そんな矢先に、職種転換で完全テレワークのポジションが出てるけどどうする?という話が出てきて。妻にも相談せずにその場で「やります!」って言っていました。

―― 舞い込んでくるものですね!職種を変えるのはキャリアの大きな決断だと思いますが、それが即断できたのはご自身の中にどんな軸をお持ちだったんですか?

晃さん:
仕事の軸ももちろんありますけど、どちらかというとライフの部分に価値を置いていたので、「移住したい」を主軸に、キャリアどうするという選択になりましたね。移住が叶うなら異動にそこまで抵抗がなかったのと、営業の職種でも求職者に関わる機会はあって、全く畑違いの業務になるわけではなかったのが大きいですね。

仁美さん:
私は、介護業界の人事系の仕事をしていて、全国に施設があるので、静岡にある事業所の介護職になるか、その事業所の事務として異動させてもらえないか上司に相談したんです。すると、テレワークで今の仕事を続けてほしいと言っていただけて、今の働くスタイルになりました。月に数回は出社しています。

―― 今回お2人ともテレワークの勤務が可能になったために、スムーズに移住に至ったのかなと思いますが、仮に現職でテレワークが厳しかった場合、転職もふまえて御殿場にという選択肢はありましたか?

仁美さん:
もし上司の理解を得られなかったら…、地元で仕事を探したか?はわかりませんね…。

晃さん:
転職という思いはなかったですね。当初は営業職として静岡の拠点で働くのをイメージしていたので、テレワークが叶わなかったら、枠が空くまで待ち続けたと思います。

3. 実行編

―― いざ、移住することが決まって、何から準備をしましたか?

晃さん:
家のことを1番話し合いましたね。東京の家をどうする、と、静岡移住する家をどうしようかと。東京では2LDKのマンションを購入していたんですが売却して、結果的には戸建ての建売を購入しました。
実は、妻の実家の土地が広くて、初めは離れでも作って生活してみたいなと私は思っていたんですが、妻は「ほどよい距離があった方がいいよ」と。それじゃあ家を探そう、場所はどうする?というところに1番労力を使いましたね。初めは土地から探して、候補地を見つけて間取りをもらうところまでしたんですが、想定よりも高くて…。そのタイミングでちょうど、同じエリアに建売で良い物件を見つけて決めました。

仁美さん:
自分たち、両親にそれぞれ生活スタイルがあるので、お互いの生活があって、たまに会うような距離感を長い付き合いの中では大切にしたいなと思ったんです。実際、今は車で5分くらいの距離にいて、ちょうど良いですね。主人には、私は自分の両親だから色々言えるけど、あなたは気を遣って言えなくてストレスになるよとは伝えていました。

―― ちなみに、お2人のご両親は移住に対してどんな反応でしたか?

仁美さん:
子どもが生まれてから「静岡帰ってきたいな」とは話していたんですが、「うちの土地に家建てたら?」と具体的に考えてくれたり、実際に移住を決めたときも一緒に土地を見てくれたり、協力的でしたね。私たちの新しい暮らしも応援するよと。

晃さん:
うちも全然否定的には捉えていなかったですね。東京と御殿場であれば車で2時間ほどの距離なので、会おうと思えばすぐに会えますし。特に母が言ってくれたのは、妻のご両親とこういう良い関係を築けていることが、親として嬉しいことだよなんて言ってくれました。

―― 素敵なお母さまですね。移住にあたって、3歳のお子様の保育園はどうしましたか?

仁美さん:
まさに、移住して最初につまづいたのが子どもの保育園でしたね(笑) すんなり入れるものだと思い込んで、10月1日入園を目標にしていたら、見事に全落ちしまして。でも月曜から金曜までお互い働いていますしどうしよう、と。とにかく何か方法を、と御殿場市役所に相談して、一時保育を紹介してもらいました。預けられなかった日は、自宅で子どもを見ながら働いたり、私の祖母に頼んだり。会社の上司にも、まさかのこんな事態なのでと説明していました。あらゆる保育園・幼稚園まで候補を広げて電話で問い合わせて、結果的には11月1日入園できるところが見つかったのでその生活は1カ月で済んだんですが、移住して1番初めの「こんなはずじゃなかった」でしたね。これから移住する方は、事前に通える範囲の保育園は調べること、市役所に空き情報を確認しておくことをおすすめしたいです。

4. 移住してみて

―― 移住して、どんな生活の変化がありましたか?

晃さん:
植物を育てるようになりました。ちょうど野菜の苗を初めて自分で買ってみて、妻のご両親にも手伝ってもらいながら育ててるんです。妻の実家が植物や食材を結構育てていて、実践者が身近にいることで、自分もやってみようと一歩踏み出せましたね。自然と触れる機会は増えて、そういう部分は東京では経験できなかったことかなと思います。

仁美さん:
いろんな場所に出かける機会も増えましたね。昨日は山中湖の方にドライブに行ったりして。東京で暮らしていたときは近所の公園に、というのが多かったんですが、移住してからは子どもに色んなことを経験させてあげられているのかなと思います。あとは、子どもが私の両親と過ごす時間も増えて、幅広い年齢層との関わりが持てているのも良かったなと思っています。

晃さん:
妻の地元の友人など、同世代の子どもを育てる家族が身近にできたのも大きいですね。あとは、移住してみて驚いたことですが、スーパーや農協で買う食品が、東京よりも安くて美味しいですね。

―― 地産地消のメリットでしょうか。逆にデメリットや困っていることはありますか?

晃さん:
御殿場は寒いとは聞いていたんですが、想像以上の寒さでびっくりしました。本当に想像以上でした。

仁美さん:
車がないと不便だなとは思いますね。自転車で移動するにしても、自転車に優しくない道が多い気がします。車に合わせた地域なのかな~って。

―― なるほど。今後描くキャリアや生活スタイルはありますか?

仁美さん:
いずれは地元に密着した働き方をしたいなとは思っています。地域の方との関わりの持てる仕事っていいな~と。

―― 地元ではない土地に来てくれた晃さんに、仁美さんが何かフォローしたことなどあれば教えてください。

仁美さん:
これといって気を遣ってはいないですが、私の両親が近くにいるので、やっぱり関係性は大事にしたいと思っていますね。一緒に作業したり、何か教えてもらう時間を作ったり、家族3人だけじゃなくて、私の両親含んでみんなで仲良く暮らせるといいなとは思っています。

晃さん:
そうですね、自分もお客様として移住したわけではないので、能動的に動けているんだと思います。

4. 移住を検討する方へメッセージ

仁美さん:
移住するにあたって、家族の在り方や今後の人生を考える時間になりました。家族で一緒に悩む時間をもてて、団結して動いた経験は、家族にとって良い時間だったのかなと思います。東京も素敵なところではあるんですが、私の場合は子どもに田舎を持たせてあげたい、どんなところに行っても帰ってくる場所を作ってあげたいなという思いがあったので、移住して良かったなと思っています。あとは、住みたい場所に遊びに行くだけでなく、何日か実際に住んでみるのはイメージがついて非常に良いきっかけになったなと思っています。

晃さん:
言葉にしたり、行動することが大事かなと思います。家族間ももちろん、お互いの両親や職場など。移住ってハードルは高いかと思いますが、実際に言葉にして、それが行動に移ると思うので、まずは言葉にしていくのが大事かなと経験から思いました。

―― ありがとうございます。お2人が気持ちを言葉にして、会話をされていることが事を前に進めたんだなと改めて感じました。ありがとうございました。

【編集後記】

「東京生まれ、東京育ちのご主人」と聞き、奥様がどんな説得をして御殿場移住を果たしたのか、そのコツをインタビューで聞き出そう!と身構えていました。しかし、お話ししてみるとご主人の晃さんも当初から御殿場移住には前向きだったことが分かり、静岡県を気に入ってくださっていたことが私まで嬉しい気分になりました。

仁美さんの「子どもに田舎を持たせてあげたい」という想いには、インタビューしていた私や代表酒井も共感するところがあり、「なんて素敵なフレーズ」といって盛り上がりました。ご両親や地域の方と関わりながら、お子さんが大きくなっていく姿が目に浮かび微笑ましくなりました。

今回、杉本さん一家の移住では、実際に移住希望地での生活イメージがわいたことが行動に繋がりました。TurnXでは、静岡特化型移住転職エージェントとして、転職のご相談にとどまらず、ライフ全般含めて移住に向けた情報整理のご相談もお受けしています。
お気軽に、ご相談ください。
少しでも静岡への移住をご検討の方、ご相談をお待ちしております!

(取材・文 : TurnX 広報 石川恵理奈)


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